①「歴史と文化の薫るまち・むろらん」を目指して
街の魅力は、「人」です。
まちの歴史・文化を心で感じ大切にしている人との出会いです。
「歴史と文化の薫るまち・むろらん」を目指すむろらん100年では、 2018年北海道開基150年へ向けて大きく3つの企画を行います。
3つの事業のうち近日中に行う行事です。
②「旧三菱合資会社室蘭出張所」の保存活用
旧室蘭駅界隈には、たくさんの歴史的建造物があります。
法人設立のきっかけになった「旧三菱合資会社室蘭出張所」を具体的に保存活用するためのプロジェクトを進めています。
STEP1 旧三菱合資会社室蘭出張所の取り壊しの危機に際して、法人設立、取得、取り壊しを回避。
⇒将来、公共化を視野に、北星社退去予定が、残留することで、現段階での建屋の保存活用を行う。数段階の補修によって、公共化を目指す。取り壊しの危機は、理事5名により一般社団法人むろらん100年建造物保存活用会を設立し回避。
STEP2 歴史的遺産の認知活動。建屋補修活動。
⇒フォーラム、誕生祭、街歩きイベント、グッズ販売。
STEP3 文化財化への活動。
⇒室蘭工業大学による調査研究、図面起し。文化財へ向けてヘリテージマネージャー(札幌)との連携。
STEP4 街のシンボルとして、公共的な存在を目指す。
⇒歴史的な情緒保存地域での1つのシンボルに。室蘭の札幌時計台を目指す。
※これらは同時に進めていますが、大きな意味での順序にしています。
その他の活動
●むろらん100年記録発信活動
むろらんで生まれ育った、また在住、旅行で撮ったスナップ写真、資料などは、過去のむろらんを知り、未来へ繋げるための大切な資産です。この資産を収集し、公的機関に保管に関する提案、保存を行っています。
これまでの活動で主要なもの
1.室蘭の100年史を基本にした、「歴史散歩ガイド作成」
(第一弾!2014.12-2015.3)
歴史散歩ガイド作成&勉強会
室蘭の歴史をわかる化しよう!
対象) 室蘭市民、室蘭関係者、年齢問わず
ポイント
・ 美しく、わかる、たのしい、ワクワク歩きたくなるような冊子を目指す。
・ 歴史を学習することで、街の構造がわかる。それは、市民が市に愛着を持つことにつながる。これは、グローバル時代の基本軸になる。
・ 歴史的建造物を五感で感じることで、特に年配者の記憶を呼び覚まし、市民の脳に眠っている歴史的資産を引き出す。
・ 実際に、表現することで、知識が深まる。
・ 会議だけではなく、ITで情報共有しながら、知識、経験を深める。
・ 室蘭にあるさまざまな団体の意味、意義を知る。

井上角五郎は、室蘭の2大工場、日本製鋼所、輪西製鉄所(現・新日鉄住金)の創業者です。
角五郎を通称「角ちゃん」とし、歴史ガイドを完成。
福沢諭吉、後藤象二郎といった歴史上の有名人物ともつながることで、足元の歴史が現在につながっていることを認識できる。
井上角五郎は、メディアに一切取り上げられていませんでしたが、室蘭の近代の基礎を創った方として、TV局、新聞社、雑誌、ウェブマガジン、フリーペーパーなど幅広いメディアに存在をアピールし、いまではかなり取り上げられるようになりました。そのきっかけとなった冊子です。
-2015年 むろらん歴史街歩きガイドvol1完成
-2016年 井上角五郎に関する、小学校での歴史教育の取り組みに協力
-2016年 井上角五郎のお孫さんとも交流をはじめる
2.歴史看板の制作と設置(2015年秋)
100年大工さん(板橋さん)の手作り看板のご寄付のもと、むろらん100年サポーターズによるペンキ塗り、看板設置が行われました。
今回は、旧三菱合資会社室蘭出張所、ヤマコしらかわ、旧山口紙店の3ヶ所に設置。今後、可能な場所に設置していく予定です。
3.101年祭観光アイデアワークショップ(2016年6月)
ワークショップは、6チームに分かれて行いました。
室蘭の観光アイデアをチームごとに考えていただき、中間発表。結果を踏まえて各チームメインテーマにしたがって、観光アイデアを深めていただき、最終報告をまとめました。
最終的に、道庁胆振振興局、室蘭市、室蘭商工会議所、室蘭観光協会、室蘭工業大学などのご後援を得て、結果を報告いたしました。
-そのほか、市長、市議会、各議員にも提出
4.森蘭航路の復活記念街歩き(2016年6月)
森蘭航路の復活を祝い、街歩き企画を行いました。
森と室蘭を結ぶ森蘭航路は、かつて函館ー札幌を結ぶ札幌本道の一部として機能していましたが、その後廃止。
2016年、苫小牧市の主導により、復活への道筋が敷かれました。
むろらん100年では、この歴史的復活を祝い、復活記念街歩きを行いました。
その他、
・映画「モルエラニの霧の中」撮影協力(2015年5月) ・・・建屋が映画のロケ地になりました
・99年際、100年祭、101年祭等を行いました。
メディアによる報道
・NHK北海道全道放送、ローカル放送
・共同通信社
・読売新聞、朝日新聞、毎日新聞
・北海道新聞
・室蘭民報
・ケーブルテレビ
・雑誌「HO」
・フリーペーパー「JP01」
・コミュニティFM(FMびゅー)
・しんくみ月刊誌
・三晃金属工業社内報
・室蘭市議会だより 他
※報道くださいましてありがとうございます。
(広域活動)
★Project1 九州と北海道をつなぐプロジェクト+北海道内をつなぐプロジェクト
日本国内で炭鉱があり港から積み出した場所である九州と北海道の100年を比較し、つなぐことで、産業、生活、文化などさまざまな共通点、また異なるものが見えてくるはずです。特に、旧三菱合資会社建屋が残る、北九州市若松区、唐津市との関係にフォーカスし、空知炭鉱から室蘭・小樽へ積み出した歴史と対比し、全国で3つしかない港に残る三菱合資会社の建屋を軸に、交流を深めたいと考えています。
北海道内では、NPO法人炭鉱の記憶推進事業団との連携、北海道庁空知振興局、後志振興局、胆振振興局、小樽観光協会との協力関係を深め、炭鉱の積み出し地域との交流によって、歴史の認知、観光へとつなげていきます。
-2016年 国土交通省インバウンド用冊子に旧三菱建屋掲載
-2016年 日本商工会議所主催 室蘭・伊達・登別観光ガイドツアーに旧三菱建屋が選定
-2016年 3振興局連携フォーラムでは、「日本遺産」の登録を目指すことに
-2017年 炭鉄港ストーリー作りミーティング(NPO法人炭鉱の記憶推進事業団・3振興局主催)に参加
★Project2 室蘭-札幌の三菱合資会社をつなぐプロジェクト
札幌の旧永山武四郎邸は三菱が北海道に炭鉱進出したときに、調査課を置いた建物です。現在、北海道指定文化財となっています。三菱が旧永山邸に拠点を置いた翌年に、小樽と室蘭に支店、出張所が置かれました。明治45年のことです。(三菱合資会社室蘭出張所は、明治45年に設置されましたが、現在残る建物が建ったのは、大正4年です。)
このプロジェクトでは、大元である空知炭鉱をベースに、いまに残るこの2つの建物を歴史軸上と室蘭出張所を起点とする道路、旧札幌通りから札幌への道の歴史を辿りながら、史実とともに人々の記憶をつなげていきます。
-2015年 札幌市 旧永山邸の保存活用に関する意見書提出