一般社団法人むろらん100年建造物保存活用会(以下、むろらん100年)では、2019年4月1日付けで、市長候補青山剛氏・川畑悟氏に、公開質問状を提出し、2019年4月11日付で両候補から回答をいただきました。質問は、①人口、②旧絵鞆小、③市史編纂室、④景観条例、⑤市民不在、⑥歴史・文化・観光の6つから成ります。
以下、回答を掲載いたします。
質問1 人口について
すべての質問の中で、人口については、まちの資産をどう活かすのか、という観点から、最も重要なテーマです。
①人口目標数字:人口増のための5年後、10年後の人口目標数字を教えてください。
(回答)
・青山候補:室蘭市人口ビジョンにおいて、2040年の目標人口を70,128人としており、中間段階は参考値となりますが、2025年で81,751人、2030年で77,426人となります。この数字を参考にしつつ、下げ止まりに向け対策を講じていきます。
・川畑候補:5年後 80000(交流人口 宿泊現状20万 → 50万人)
10年後 90000(交流人口 宿泊 50万人 →80万人)
②人口施策:その目標を達成するための施策には何がありますか?
(回答)
・青山候補:室蘭市総合戦略に基づき、まちの特性を活かした雇用の場の産業創出や、子育て世代が住みたいと思える支援充実、港や観光資源を活かした交流人口の増加、広域連携等による魅力ある地域づくりをパッケージで進めています。
・川畑候補:短期的視野でのアクション
市内在住者の住民票異動の促進
・大学生や専門学校生などの視点に立った異動メリットの提供
例)ムロランキャンパスカードの導入
市内イベント・施設などの優待制度
市民講座などの単位認定制度
後述のドローン教習所の授業料割引
中期的視野でのアクション
若者層の定住政策
・市内企業の欲しい技術の学校カリキュラム化(地域と教育訓練機関の真の連携)
・3工1技連携(大学・専門学校・高校・技専)で地域にマッチした人材育成
・空き住居などの情報発信の充実
・市内渇望職種の新規就職者への奨学金肩代わり制度
・異性だけではなく同世代同性の出会いイベントの必要性(はがない対策)
長期的視野でのアクション
出生率の向上政策
・参加者の視点に立ったイベントの検証
・出会いコンシェルジュ制度の認定
・男女不妊治療などのサポート
③インフラ維持:外からの流動人口の要、JR(室蘭–東室蘭)・長距離バス(はやぶさ・白鳥号他)などのインフラの維持対策は何だと考えますか?
(回答)
・青山候補:室蘭を発着する利用人員の確保が基本と考えており、人口減少の抑制による利用者確保に加え、産業振興によるビジネス利用、観光振興等による交流人口など外部からの利用者確保が必要と考えます。
・川畑候補:①で言及した交流人口の増加、民泊や宿泊施設の充実施策。
コンサドーレの試合や厚岸かき祭り的なイベントも有効。
④定住策:自分の子供、親戚の子を、室蘭に就職させたいと思いますか?また、どうすれば流出を防ぎ、若い人が住みたくなる魅力あるまちになると思いますか?
(回答)
・青山候補:子ども達には幼少の時から室蘭の魅力を感じてもらうことが、定住につながる第一歩だと思います。まちの特性を活かした雇用創出や企業誘致、起業支援等による働く場の確保に加え、住環境整備や余暇空間の充実、子育て支援など、総合的な取り組みを通して、若い世代が住みたいと思えるまちの魅力向上が必要と考えます。
・川畑候補:産業構造の重層化を図り室蘭で就職に加え独立開業しやすい環境。
ただし、国内外の違うマチには住んでほしい。
⑤気概:今回の選挙だけでなく、将来10~20年後の厳しい状態の室蘭を責任をもって、「心中する覚悟」を持ってリードする気持ちはありますか?それはなぜですか?
(回答)
・青山候補:これまでも努めていますが、市長として中長期を展望し、市民の暮らしの安心を担う責任と覚悟を持ってまちづくりを進めます。大好きな室蘭にこれからも市民が安心して希望を持って暮らしていただきたいからです。
・川畑候補:今のままでは室蘭はなくなることと思いますが、様々な積極政策を経ていけば噴火湾経済圏の両輪の一つとなりうると考える。自分の提唱する政策がことごとく失敗すれば心中します。特に理由はなく自分の故郷だからです。
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