旧絵鞆小学校の円型校舎2棟及びグラウンドの保存活用の要望書(第四回)

2018.3.9

旧絵鞆小学校の円型校舎2棟及びグラウンドの保存活用の要望書(第四回)

 

南川達彦殿、黒光ひさ殿、鈴木和彦殿、金濱元一殿、髙橋直美殿、岡田健一殿
早川昇三殿、細川昭広殿、柏木隆寿殿、常磐井茂樹殿、田村農夫成殿、小田中稔殿
児玉智明殿、古澤孝市殿、我妻静夫殿、徳中嗣史殿、砂田尚子殿、早坂博殿、羽立秀光殿水江一弘殿、佐藤潤殿 (議席番号順)

旧絵鞆小学校保存活用ラボ

(一般社団法人 むろらん100年建造物保存活用会有志)

http://muroran100.com/etomo

代表 村田正望 関 浩勝

こちらからPDFをダウンロードできます。

前略

この度は、この10日余りの間に、3つ要望書を出させていただきましたが、最後にすべての議員のみなさまに「1つの質問と1つのお願い」がございます。

まず、1つの質問です。
これからこのまちはどうなるのでしょうか?

このまちの資産と思えるものが特にこの10年でことごとく失われていっています。
このままでいくと、特定箇所のほかは増え続ける空き家含めた宅地がほとんど。

このまちに住みたくなる理由は、仕事があるから、無いからしかなくなります。
まちの資産とは何でしょうか。苦労して室蘭を創ってきた人たちが喜ぶでしょうか。

今回明らかになった文化財審議会議事録では、近隣のまちに劣る室蘭を憂いています。

 

むろみんトークを見ても、憂う市民の声が多々あり、そう思うのは自分たちだけではないのだと痛感しています。悲しい市民が増えていく先にあるものは何でしょうか。このままの状態でこのまちに骨をうずめられる気がしません。

 

どう思われますか?人口減が加速することは見えています。
市民も民間企業も基本的に移動は自由です。魅力の無いまちに住む理由はありません。
全方向戦略の苫小牧市を横目に、このまちは生き残れるのでしょうか。

 

そして、お願いです。

旧絵鞆小円形校舎2棟及びグラウンドの活用に関する「超会派での検討委員会」、「審議会」などを作って考えていただけないものでしょうか。

 

先日、室蘭ふるさと大使の八百坂仁さんがロシアを旅行し、感激、興奮してSNSで発信されていたのは、ミュージアムと歴史的建造物。

新しい国、土地に行くと、ミュージアムと歴史的建造物などの存在がその国や地域の価値判断になります。

いまアジア各国から北海道に人が訪れています。
かつて貧しかった国が裕福になり、世界へとDNAを吸収しに行くとき、
こころの豊かさと質が見られるでしょう。

 

それに応えられる場所になっているかどうか。
「進化」する街かどうか。

旧絵鞆小を活かせるかどうかはこのまちの試金石だと私たちは思います。

 

今回、絵鞆小の2棟について考えさせられたのは、

・市民からのパブリックコメント
・市主催で市民参加の審議会
市にとって思わしくない情報は、ほとんど無視されるかたちになっていることです。

では、この市はどこへ向かうのでしょうか?

絵鞆小の問題は、室蘭の未来を根本的に問っていると思います。

学校の廃統合は仕方が無いことにせよ、市史編纂室も解散し、景観条例1つ作らず、流動人口391万人もいる登別、自然と歴史と文化のある室蘭のポテンシャルをいまだに活かせず。

国が世界遺産に進めている縄文遺跡を含め、全道のテレビでも取り上げられるこの価値は、町内会だけの問題でしょうか。文化財審議会の議事録、そしてラボの3つの要望書などをあらためてご一読いただき、市民の代理人としての議員のみなさまにこの課題についてぜひお考えいただきたく存じます。

どうぞよろしくお願いいたします。心を込めて。

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