平成30年 第1回定例会 絵鞆小関係

【 平成30年 第1回定例会-03月08日-04号 】

ぜひ、ご一読ください。
問題点は、市は市民の署名意見に関して、話し合いをしたことは1度もありません。
市民団体との個別の話し合いは、1月にはじまったばかり。なのに、2月に売却・取り壊しを決定。
もう1つ。市は、教育委員会として活用を考えているものの、観光については考えていません。

○副議長(細川昭広) 児玉 智明議員

◆14番(児玉智明) それでは、縄文遺跡と旧絵鞆小学校について再々質問をさせていただきます。
 先ほど来、指摘していますように絵鞆小学校の円形校舎は室蘭市文化財審議会において本市の重要な文化財としてこれを保存して縄文遺跡があったであろうグラウンドとともに、後世に伝えるべく現在議論が行われている最中です。

室蘭の遺跡は戦前戦後の段階で絵鞆貝塚を含むその多くが残念ながら宅地開発などで失われており、ここは残された数少ない、しかも市が保有する歴史的に価値がある土地と建物になっています。

文化財審議会においても、土地の売却を含め建物の解体には待ったと言わざるを得ないとの見解も示しています。そして、審議会の中では何とか残したいという委員各位の総意が生かされないのであれば審議委員をやっている意味はない、辞めたらどうかとまで委員の皆さんに言わしめています。

当然委員の皆さんも財政面で厳しいということは百も承知の上ですから、民間からそのようにさまざまな活用案が出されている以上、現在もいろいろと市民から活用案が上がってきている中で市としても何とかそれ以上の案が出せないものかというふうにも指摘されています。

そして、議会にも文化財審議会としての意見を十分に盛り込んで説明してほしいとしていますけれども、今回方向性を示すに当たっての説明ではこれらが全て抜け落ちていました。

なぜ文化財審議会の議論を無視してまで結論を急がなければならなかったのか不思議な感じがしています。これは市長の決断ではなくて単なる独断になるのだと思います。審議会に参加された教育長、その感想もお聞かせください。それと方針を決定した市長の見解もお伺いします。

 また、市長が市政方針で示されている市民との対話や、市民一人一人の思い、そして厳しい意見も市民の熱い思いとして受けとめて、に言われている市民と、これ以上室蘭の歴史的建造物や遺跡を破壊することなく保存するべき対象として議論をしてほしいと言っている市民とではどこがどう違うのか、わかりやすく説明をしてください。
 最後に一言申し上げます。
 文化でおなかは膨れません。ですけれども、文化は心豊かにしてくれます。集う人々に安らぎを与えてくれます。そして文化を粗末に扱う政治や行政に未来はありません。

これは歴史が証明しています。市長が言う誇れる室蘭これは文化を無視してはつくれないと思いますのでよろしくお願いします。
 質問を終わります。

 國枝教育長

◎教育長(國枝信) 教育行政に関する再々質問にお答えいたします。
 旧絵鞆小学校円形校舎にかかる文化財審議会での議論につきましては、平成26年度の評価づけの検討から始まりましてこれまで御議論いただく中で専門的見地から市内に現存する物件の中でも保護の措置を行うことが妥当と、保存、活用に向けた御意見をいただいたところでございまして、教育委員会といたしましても重要なものと捉えております。当該案件につきましては、文化的な側面からの検討が必要な一方で、市全体の公共建築物に関する施策の方向性などからの検討も必要なことから、これまでも市長部局と連携しさまざまな検討を行ってきておりますが、今後とも審議会の意見を踏まえつつ、さまざまな角度からの検討を行いながら取り組んでまいりたいというふうに考えてございます

◎市長(青山剛) それでは、私のほうから文化財保全についてのうち、市民との意見の取り扱い、またはこのたびお話がありました縄文遺跡、旧絵鞆小学校に関してお答えをさせていただきたいと思います。

 前段に、市民から寄せられる各種さまざまな保存に対する市長の見解はというお話でございますけれども、事例では異なりますけれども今年度市民の皆さんから御意見をいただいた中で、例えば知利別町にある歴史ある通称あんぽんたんの木といったようなところも道路整備に伴って伐採という方針を出した後に市民の方からなんとか保存をという声をいただきながら、いろいろと民間の皆さん、そしてまた市の土木行政などと残せる方法はないだろうかといったようなことで現在この安全対策を施して残ったといったようなことでございます。

 また、今年度については児玉議員からもお尋ねをいただきましたけれども、入江臨海公園にあります3羽の白鳥についても市としても老朽化が著しいことから撤去の検討を当然しておったわけでありますけれども、そのような御意見を、何とか保全をという御意見を受けて平成30年度の予算の中には何とか残る方向で保全の方向で今作業をしているところでございます。

したがって、旧絵鞆小学校、縄文遺跡についてもこれまで私も市長を丸7年仕事をさせていただいておりますけれども、これまでの間もいろんなお話があったところであります。

振り返りますと平成26年度末で絵鞆小学校が閉校したわけでありますけれども、その前段に市の教育施設、公共施設の耐震化をこれは全体的に判断した中で絵鞆小学校の教室棟については、そのときは円形校舎でなかなか簡単な構造計算は難しいということで、再度調査をかけて教室棟については耐震性を有する、また体育館棟については耐震性を有さない、矩形校舎についてはなかなか難しいというようなお話でございました。

その中でそのころから絵鞆小学校の円形校舎を残してほしいという市民の声、enとーくもいただきましたけれども、それで現在の適応指導教室などが入っております教室棟についてはそういう市民の皆さんの声も反映した中で、一部改修を施して現在の活用に至っているといったようなところでございます。

 この間何もしなかったのではないかと言うお尋ねもありますが、縄文遺跡の敷地内における遺跡の調査、発掘作業もしてございますし、また果たして体育館棟を耐震補強した場合にいかほど費用がかかるかといったようなことも検討を重ねてきたところでございます。

そのような過程において市民の皆さんから円形校舎の保存をというところから2棟対で残してほしいというような声が出てきたと記憶をしてございまして、さらに時を同じくして現在お示しをしてございますけれども全市的な公共施設のあり方、行革プラン2016も関連をするわけでありますけれども、市としてやはり今後体育館棟については活用の見込みがないといったようなことで、市としては体育館棟については持つことはないといったような一つ判断をしたとこであります。

これまでも当然今お話がありました文化審議会のほうからの御提言なんかも都度我々としても確認をさせていただいておりますけれども、ただ一方で、地域住民の皆さんにおいては先般の暴風雪においても窓ガラスが割れるだとかモルタルが剥離するだとか、煙突が傾くだとかさまざまな安全性に対する不安点も指摘をされているのもございまして、したがって市としてはしっかりと解体を含めた安全対策を講ずるといったようなところでございます。
※何の対策もせず、聞きに回っている

一方で、宅地開発をといったようなさまざまなお話がある中で、ぎりぎりの中での選択でございます。このたび民間の団体の皆さんのほうから何か民間での活用という御提言をいただいたものですから、このあと総務常任委員会で詳細について御報告、御説明をさせていただきたいと考えておりますけれども、市としてはなかなか今体育館棟については持つ見込みがないが民間の方で活用していただけるのであればしっかりとした安全対策を講じて保存をといったようなことになる、そういう可能性もあるのかなというふうに思ってございます。

したがいまして、これまでも残してほしい、解体してほしい、安全面をとさまざまな観点からの市民の皆さんの御要請、御意見を判断した中の今回の方針の決定であるといったようなことを御理解いただく中でこれからも全市的なまちづくりをしながら後世に文化財を含めてあり方を問うていきたいと考えております。

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