室蘭文化センターを延命するための署名

室蘭文化連盟では室蘭市から令和8年度末をめどに廃止・解体の方針が示されている「室ガス文化センター大ホール」の存続を要望する署名活動を始めています。
市では、令和14年までにかかる改修費の概算額が4億9700万円、年間の税負担額が約6500万円としています。
一方、解体費は約3億円、文化センターの代替施設と計画している市民会館の大規模改修費は未定ですが、これを加味すると決して存続が難しいとは思いません。
立て替えてほしいとは要望しておりません。せめて耐用年数くらいは大切に使わせてほしいという要望です。

市は、5年後をめどに、文化センターの取り壊しを決めていますが、ただお金がない、人口が減るということで、存続させるための努力がなされていません。というのも、文化センターの土日稼働率は高く、1年前から予約しなければ使えない状態が続いています。一方、平日は稼働率が低いのですが、その稼働率を上げるための努力はまったく感じられないからです。これは、室蘭市に関しては、工場の労組が主体の文協という文化団体を呼び込む組織がコロナ禍のタイミングで解散したことの影響もあるでしょう。しかし、室蘭市の半分くらいしか人口が居ない伊達市ではメセナ協会という組織が積極的に公演を引っ張ることで、高い稼働率を保っています。たとえば、劇団四季は年に2回の公演を実現しています。

一方、文化センターの耐震は、OKですから、公共施設の維持費として最低ラインを示し、稼働率を上げることが先ではないかと思います。文化センターは、日本舞踊などができる檜舞台であり、オーケストラピットがある全道に数か所しかない施設です。

むろらん100年で、メセナ協会にお聞きしたところ、室蘭市の文化センターが無くなり、小中高校生が代替えとして伊達のホールを使おうとしても、稼働率が高いので、他市は無理だということです。

室蘭市と一部の市議会議員は、そもそも、室蘭市自体が、市民のために、文化の質の高い公演を増やす努力自体をしていないように見えます。企業に頼り切りで衰退した炭鉱町と一緒です。

室蘭市がやるべきことは、取り壊すことではなく、登別、伊達など近隣の市町村と広域における文化奨励の可能性を考えるべきであって、今後人口が減るから耐震ができている施設を壊すという単純なことではないはずです。

少なくとも、使えるまで使うのが筋ではないでしょうか。

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